建設業許可を取得した後、下請ではなく元請として公共工事に参入したいと考える会社も多いと思います。特に土木工事は、そのほとんどが公共工事となります。多重下請構造である建設業界においては、特別な工法・技術を保持していない限り、元請に近いほど利益率が高くなると考えられます。
公共工事に参入するためには、国・都道府県・市町村を始めとする発注機関に対して、入札参加資格審査申請を行う必要があります。早い機関では10月、遅くとも3月までに実施しているところが多いように思います。有効期間は2~3年が多いでしょう。
そして建設会社が入札参加資格審査申請を行うためには、経営事項審査、通称「経審(けいしん)」の結果通知書を添付することが求められます。
経審とは…
経審とは、建設会社の経営状況や経営規模について、建設業許可の許可行政庁が評価するための手続きです。経審を受審した許可業者に対して、許可行政庁が「総合評定通知書」を交付し、その写しを入札参加資格審査申請を行いたい発注機関に提出します。
当然、総合評定値の高い会社のほうが規模の大きな工事に参入することができます。
経審では、完成工事高(X1)、自己資本額及び平均利益額(X2)、技術職員数及び元請完成工事高(Z)、そして社会性などその他の審査項目(W)のそれぞれについて審査し、評価されることになります。
点数アップを狙うのであれば、適切な申請を行い、加点できる項目があればもれなく申請することが必要です。
経審の有効期間は、審査基準日(決算日)から起算して1年7カ月となっています。公共工事を直接請け負う建設業者は、この有効期間が切れ目なく継続しておくことが求められます。従って、毎事業年度経過後、速やかに経審を受審しておく必要があります。
当事務所では、経審の申請から入札参加資格審査申請も請け負っています。他事務所から当事務所に経審の申請を鞍替えしていただいた会社様の中には、100点近く点数がアップした実績もあります。
公共工事への参入、それに付随して経審の受審を検討されている会社様はぜひお気軽に当事務所までご連絡ください。