人材確保等支援助成金「建設キャリアアップシステム等普及促進コース」について

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建設労働者の入職促進及び処遇改善を図るため、人材確保等支援助成金に新しく「建設キャリアアップシステム等普及促進コース」が新設されました。(令和4年4月より)

こちらのコースについて少し詳しく説明させていただきます。

このコースは建設事業主団体を対象としています。団体の構成員である中小規模の建設事業主に対し、建設キャリアアップシステム等の登録料や手数料に対する補助や申請手続きの支援、就業履歴の蓄積を行うための機器・ソフトウェアの導入等の促進を行った場合に助成を受けられるものとなります。

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、建設技能者の就業履歴や保有資格などをデータとして記録・蓄積し、実績や能力についての適切な評価を可能とするシステムです。
これにより労働者本人の処遇の改善や、雇用する事業者の施工能力の見える化が狙いとされています。
適切な評価を得られることにより処遇改善が行われ、若い世代の離職を減らし、入職促進の効果が期待できます。

助成対象

建設事業主団体であり、かつ以下の要件をすべて満たす団体となります。

引用元:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/ccus_renekei_jyoseikin.pdf

また、代表者が置かれている団体であって、団体に関する規約・規則が有り、会計経理の独立性が保たれているなど、財務及び活動の状況等からみて、事業を的確に遂行できると認められる団体であることが必要となります。

助成額

※中小建設事業主団体…中小建設事業主(資本金3億円以下または労働者数300人以下)の割合が3分の2以上で構成された団体

1団体につき1事業年度の上限額があり、下記の通りとなります。(1事業年度は4月1日~3月31日)

全国団体:3,000万円 都道府県団体:2,000万円 地域団体:1,000万円

対象事業及び対象経費

助成の対象となるのは、建設事業主団体が中小構成員等に対して行う次の3つの事業への取り組みです。

引用元:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/ccus_renekei_jyoseikin.pdf

3つの取り組みのいずれかと合わせて、事業計画策定・効果検証事業が必須となります。
※事業推進委員会を開催し、事業の実施についての具体的な事業計画を策定の上、効果的な事業の実施のために必要な事項を検討するとともに、取組結果に対する効果検証を行う事業

事業実施期間は最大で1年間です。
なお、事業実施による効果予測を届け出るとともに、事業実施後の数値を用いた効果検証に加え、構成事業主等を対象に調査を行い、支給申請時に報告することが必要となります。効果検証の結果が助成金の支給可否や助成額に影響を与えるものではありません。

建設キャリアアップシステム等普及促進コース申請の流れ

①事業推進委員会の設置・計画届作成
②計画届の提出(2週間前まで)
③事業の実施(最長1年間の実施)
④事業の終了
⑤支給申請書の提出(事業終了月に応じた期日まで)
⑥検証結果の報告(原則、支給申請と同時)
⑦助成金の支給

書類の提出先は管轄の労働局となります。

計画届の提出後、
・事業を新たに追加
・所要費用の増額に伴い、届け出た所要費用見込額の総額を超える場合(下回る場合は不要)
・事業推進員に変更がある
上記いずれかの変更の場合には、変更実施の原則7日前までに「変更届」を出さなくてはいけません。

支給申請書の提出については、取り組み事業の終了月によって締切が異なります。

引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001080925.pdf

個別の事業の終了した日の属する月に応じ、原則として上記表に掲げる区分に応じて、必要書類一式を管轄する労働局に提出することになります。

このコースは、建設事業主個人ではなく建設事業主団体への助成となっていることがポイントです。団体が構成員に対し建設キャリアアップシステム等の登録料・手数料の補助や申請手続きの支援、就業履歴データを蓄積する機器などの導入を行った場合に対象となります。

助成金を受給するにはまず事業の推進委員会を設置し、計画するところから始まります。
支給申請には細かい要件や注意点もあり、不備があれば不支給となってしまいます。

建設キャリアアップシステムの代行申請ができるのは行政書士のみです。一方、厚生労働省管轄の助成金の申請ができるのは社会保険労務士のみとなります。

当法人では、社労士事務所も併設しているため助成金の申請手続から、建設キャリアアップシステム(CCUS等)の申請手続も含めてお引き受けさせていただきます。
一度話を聞いてみたい。助成金を検討したい。ぜひ!お気軽にご相談くださいませ。